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2009.08.19

魔法の材料ございます ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚

第一回GA文庫大賞「奨励賞」受賞作品です。表紙から女の子が頑張るお話を想像していたのですが、全くwぐうたら駄目駄目店主は実は凄い人物(能ある鷹は爪を隠すを嫌味なく地でやってしまうタイプ)で、身近な人ほど気が付いていないみたいなそんな店主と店員の関係がなかなか素敵な作品です。世界感はなかなか正統派な竜と剣と魔法の世界です。冒頭では店主の駄目っぷりが店員の視点から語られるのですが、ひょんなことから家出令嬢と共にドラゴン退治?に出かけることに。店主不在中に普段では耳にしない街の人々から三代目と慕われている様子や噂を聞いたり、長期間一人で負かされた店番により三代目の偉大さを知る店員。一方では我侭だが事情あり気な令嬢と共に旅を続ける中で三代目の力をまざまざと見ることに。そして物語は国を動かす大事へ。

なかなか面白いお話でした。ファンタジーものとしてはそれ程ひねった感もなく割りと直球ですが、魔法に関する在り方がなかなか良く書かれていて面白いと感じさせます。世界中のありとあらゆる物には魔力があり、よって魔力を消失すると存在自体が消失する。そして魔力はリズムである。相手の魔力と反対のリズムを刻むことで消滅させるというのは現実世界における消音の効果と同じですね。更に呪文というものはリズムを刻む為のものであり、本質を知っている者であれば呪文を必要としない(魔獣が呪文無しで魔法を使えるのはコレにあたる)といった講釈などはなかなか面白い。そしてその理を理解しているのが世界で三代目と、三代目の祖父である伝説の魔導師ドークだけであるという。そしてこの無敵と思える三代目の魔法使いのランクは駆け出しというのだから面白い。このように世間で設けられた基準では計れないことを揶揄したところもいい味を出しています。特別に傑作という程ではないにせよ読んで損はさせない面白い作品だと思います。続きも期待したいところです。

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