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2010.01.14

太陽のあくび

第16回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞受賞作品。過疎化の進む愛媛の小さな農村で開発された新種のみかんを売り出そうとする物語です。ニュートラルから緩やかに下り、どん底へ、後は上がるだけ?と思ったらニュートラルまで戻ったと思ったらまた下がります。そして急上昇。「初っ端落ち込む物語ってどうよ?」そんなことを思い読んでました。始めのほうはそんなんだから進まないですね。しかし、後半の追い上げはなかなかのものでした。しかし、あっと驚くようなことは何も無く、むしろキャラが登場し、数行紹介しただけで最後まで予想が出来てしまいます。
例えば主人公が好きな女の子、例のみかんを何とも美味しそうに食べる少女→最後の決め手はこの少女の食べた時の笑顔。
例えば東京からやってきた病弱のクラスメイト→東京育ちのノウハウを活かしマーケティングに優れた能力を発揮し戦略の要となる。
例えばみかんに関する活動に費やす時間を毛嫌いしているグラフィックデザイナーを目指す少年→足を引っ張りつつも最終的に特技で貢献。その仕事が結果的に夢への近道へ繋がる?。
数行読んでこれくらいの事を想像しました。まぁ当たらずとも遠からずのもの。ばっちしあたったもの。思ったより発展しなかったもの等などありましたが、まぁ良く言えば匂わせ方が上手いといえなくも無いのですが、悪く言えば記号に頼りすぎの感もぬぐえません。しかしみかんを題材にしているだけあって、「太陽のあくび」と名付けられたみかんの描写は本当に美味しそうで、一瞬柑橘系の香りが鼻をかすめたような錯覚さえ感じた程でした。安直な部分もありつつも総合的には面白い物語でした。

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