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2010.12.02

神様のいない日曜日Ⅲ

 第21回ファンタジア大賞「大賞」受賞作品の3巻目です。前回、誕生するはずのない赤ん坊が死霊都市であるオルタスで誕生して終わった訳ですが、今回はそのオルタスの崩壊から始まりますw前巻を読んでいないとなかなか理解し難い内容ではありますが、読んでいる人にとってはとても小気味よい出だしであり、更に文章表現もとても良くなっているのが読んでて実感出来ます。アイから見た世界の表現なのだなと感じさせます。要するに面白いのです。そして今回、アイは学校に通うことになります。初代墓守を母にもち、不死のハンプニーハンバートを父にもち、不死の村で育てられ、世界を救う為に旅に出たアイにとって、学校へ通うという行為は矛盾というか違和感というかを感じさせます。実際学校へ放り込まれた当初は自由奔放さを絵に描いたようなアイがその逆の象徴である学校という組織の中でその翼を削がれていくような思いで読み進めていましたが、まぁそこは世界のイレギュラーの象徴とでもいうべき存在のアイの事、すっかりと中心的な存在になってしまう訳です。まぁ主人公ですし(^^;そのきっかけとなったのはその学校があまりにも異質であることがアイに語られる所からでしょうか。(当然アイにとって初めての学校ですからアイは気が付きません)そして爆弾情報が飛び出します。なんと生者の子供に異能力が開花し始めているというのですwwwその子等を隔離する為にあるのがこの学校という訳です。まさかの展開ですwそして今回の主題は「世界」とは何か?アイは世界を救うを言っていますが、その救う世界とは何なのかがアイの中で確定します。

 今回の話で大きいと思ったのはアイに同年代の友達が出来たことでしょうか。勿論オルタスのコロシオハケはそうなのですが、彼女はアイ同様に異質過ぎる存在ですからね。生者の理解者という意味では旅に同行している保護者代わりのユーリがいますが、あくまでも大人です。色々意見を交換し合う意味でも同年代の生者というのは必要な存在だと思うのです。更に今回の事で旅の同行者が増える予感。ごちゃごちゃしない程度にパーティーが増えるのは歓迎ですね。あと、今回の上手いなと感じたのはオープニングでオルタスの反乱を描き、エンディングでオルタスの反乱の結果の現状が描かれるところでしょうか。更にアイ達の動向がコロシオハケへの手紙で語られるシーンですね。文章力、構成共に1巻の頃と比べるととても良くなっているのが実感できます。ストーリーと共に今後も衆目慕い作品です。

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