« 夢見る彼女の奇妙な愛情 | トップページ | 水野愛日 がる☆ぱVol.4 とりおDEおかえり!One Day Dream »

2011.04.27

ごめんねツーちゃん 1/14569

 第22回ファンタジア大賞「銀賞」受賞作品。メモリーシンドロームによって精神が14569に分裂してしまったツバサと、本人や家族さえ気づいていないその現象を知ってしまった青年の物語。ツバサは普段は高校生としては無邪気という言葉ではちょっと表現しきれないほど幼い精神を持った子。そしてツバサを常に守ろうとする人格イブ。そして全ての人格を乗っ取り、青年を愛そうとする人格ワダツミトーコ。意外とハードで物悲しい青春を描いた作品で、最近のドタバタラブコメが主流のライトノベルとしては異色な作品です。
 14569と言いながら出てくる人格は片手で数えられる程なのはちょっとなぁと思わなくもないのですが、これ以上出てきてもややこしくなるだけなのは分かるのでまぁ納得。14569という数字に意味を持たせてあるのかといえば作者的には思うところはあるのかもしてないですが作品中では何も語られないのでやはりこの14569という数字がすっきりしないてんに関しては残ったままなのです。
 ただ、物語のこのなんとも言えない感覚の話は嫌いではなく、同じ体でありながら一方的に好意を寄せてくるワダツミに対して徹底的に拒絶して見せ、逆に猫のように気まぐれなイブに対しては好意を寄せるという、徹底した対応は非常に残酷であり、その対応の結果ワダツミに統一された人格が14569の人格に戻ってしまったことは良かったのか悪かったのか・・・。また、最終的に自殺してしまった先輩は果たして自殺する意味があったのか?等思うところは色々残りますが、最近一辺倒になりがちなライトノベルの作品の中で、この手の作品が賞を受賞した意味は大いにあるのではないかと思います。

|

« 夢見る彼女の奇妙な愛情 | トップページ | 水野愛日 がる☆ぱVol.4 とりおDEおかえり!One Day Dream »

小説」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/521178/51539147

この記事へのトラックバック一覧です: ごめんねツーちゃん 1/14569:

« 夢見る彼女の奇妙な愛情 | トップページ | 水野愛日 がる☆ぱVol.4 とりおDEおかえり!One Day Dream »