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2011.09.22

神様のメモ帳8

 やはり原作は違うなと思わせる8巻!作者はアニメシナリオのボツネタを使い回し、寄せ集めただけの巻と言っていますが、それでもアニメより感じ方が断然深い!それは勿論今迄の7巻の積み重ねである事は言うまでも無いのですが、つまりアニメにおいては1クールの積み重ねさえ成り立っていないといわざろう得ないのです。今回の話の主軸となるのは1巻目に描かれたエンジェルフィックス事件の残滓であり、当然その間の6巻に置いては出てくるキャラクター達はこのエンジェルフィックス事件を刻んでそこに居る訳で、アニメでこのエンジェルフィックス事件を〆に持ってきた時点でいくら同じエピソードを描いたところで全くの別なキャラクターに成り果ててしまうのです。原作を読んできた人であれば当然理解している事として、描かれる事件の殆どがエンジェルフィックスの残滓であったり、そこから呼び水として派生する事件なのですが、そういう意味で今回のアニメ化は原作とは違うものとして評価せざろう得ません。既に原作を知ってしまっている状態では比べてしまうのは仕方ない事で、知らなければ評価できた部分も知っているが為に粗が見えてしまうのは非常に残念。しかし、1クールの構成として一番大きい事件を最後に持っていって〆たい気持ちも分かるのです。原作が終了していない以上そこは仕方が無い部分であるというのも理解は出来るのですが・・・・。と、とりあえずこんな感じでアニメへの苦言は終了。

 さて、8巻の感想ですが、アニメに惑わされること無くしっかりと神様のメモ帳の世界を守りきった作者には賞賛です。(ときどきアニメ化の後に書けなくなってしまう作者がいるので。後はアニメに引きずられてしまう作者も。)
 まず冒頭から四代目の両親が上京してくる話です。つかみとしてはかなり強烈なw短編となっているのですが、ここではこの後の長編への引き金となる雀熊達の騒動と、鳴海と四代目の義兄弟の絆が描かれます。一瞬で窮地に追い込まれ、一撃で窮地を脱した上にプラスに転じる爽快感。そして思いがけない温かい結末にホッとするのもつかの間、浮かび上がるエンジェルフィックスの影に、冒頭で見せた絆さえも断ち切る展開にと全編通して緩急が冴え渡ります。そしてとうとうこの巻に置いて一年に渡って燻り続けたエンジェルフィックス事件に幕を閉じます。しかも予想もしなかった爽やかさをもって。むしろ最終巻と言われても不思議ではない程です。(実際、あとがきを読み終わるまで最終巻ではないかという疑念を晴らせずにいたくらいです。ん?終わってないよね?(^^;)

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