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2012.01.25

オーバーイメージ 金色反鏡(ダーティー・ゴールド)

 MF文庫J第7回新人賞「佳作」受賞作品
 ある日彩が幼馴染と登校中に当然世界が反転した。いや、反転というか、世界は建物も含めて全てそのままで、明らかに異なる点は全ての色が白一色になっていること。更に隣を歩いていた幼馴染の姿も忽然と消え、世界には彩一人だけ・・・否、金髪の綺麗な美少女と、氷の女王と呼ばれる学校では有名な先輩が唯一色を持って殺し合いをしていた。
 という冒頭から始まるこの物語。白い世界は「願い」を叶える為のゲームのフィールドであり、プレイヤーは「願い」を感知され、何者かによって一方的に選出される。選出されたプレイヤーはアバターのカラーをイメージで具現化することによって武器とすることが出来るのである。エリアは神奈川県一帯。反転した世界でのみイメージを使って戦う事ができ、このフィールドで殺しても相手は本当に死ぬわけではない。但し、敗者にはペナルティーが与えられる。それはその者が一番恐れている事。なので結果的にペナルティにより死に至る事もありえるのである。

 まぁありがちな厨二ファンタジーで、なかなか面白いと評したいところですが、既に同種の更にクオリティーの高い作品を読んでいる為に、ただ単に色々な面においてスケールダウンしたイメージが先立ってしまったのは残念でした。
 ただ、この物語の主人公の志が高いのは好印象です。殺し合いを基本ルールとしてきたのを「他人の絶望を礎に得られる願いは間違っている」と言いきり、殺さずに願いを成就させる事を目指す事を決める点や、そういった自信に満ちた行動で周りを引っ張っていくカリスマ性的なところは最近流行のダメダメ主人公がモテモテ的なものではないところで勝負しようとしているのが感じられます。(ダメダメ主人公の利点も分かるんですけどね。)

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