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2012.05.26

虹色ほたる~永遠の夏休み~

 メインビジュアルをみた時、あまり見に行く気にならなかった作品なのですが、製作が東映である事、見に行った友人の評価、そして何よりTVCMで動いているのをみて興味がわきました。

 軽くあらすじを説明すると、父をバイクの事故で亡くした主人公の少年ユウタ。ユウタはその事故のあった山へ昆虫採集をする為に一人で向います。この山は今ではダムの底に沈んでしまった村があり、昔その村で見た蛍の思い出を父が語ってくれた山でもあります。その山で少年は不思議な老人と出会うのですが、その直後急な悪天候に見舞われ崖へ転落。気がつくとダムのあった場所には山村が広がっているのでした。それから一ヶ月の間その山村で暮らすことになった少年と、その村の人々の物語です。

 恐らく、今の綺麗なアニメーションを見ている人にはとてもとっつきにくい絵ではないかと思います。輪郭線も無く、影も無く、指先の線は雑で、色もはみ出している。これは何だ?と思ったと同時にこれが動いているという事実に驚愕しました。セルにおける線は色がはみ出さない為の境界でしかなく、それが無いこの作品のキャラクターは一見雑にしか見えないのですが、だからこその苦労が必要になります。どのような検討の末に描かれ、どのような意図を狙っているのか?とても興味がわきました。しかしその技法はキャラクターのみで、背景は驚くほど美しいのです。ダムに沈む前の山村を見下ろすシーンがあるのですが、正に息をのむ程の壮大さに(恐らく現代の日本ではそうそう見ることのできない景色です。)放心する程です。

 個人的に好きな点を上げると、主人公の父親のバイク事故(車が対向車をはみ出して突っ込んできた)に居合わせた兄弟。この兄弟も事故に巻き込まれ兄はこの場で亡くなっているのですが、その妹が主人公と関りを持つところでしょうか。時を越えてのボーイミーツガール。私の最も好きなシチュエーションの一つですw

 一回みただけでは理解しきれなかったのは、まず一つに謎の老人は何なのか?始めは出合った場所に生えていた老木の精かとも思ったのですが(老木の見せ方にインパクトがあったため)、しかしそれでは全く説明がつかず、無難なところで蛍の化身だったのではないかと。理由だとか目的とかはそんなに気にしていません。何故なら神様とか、そういった類のモノの行動理念など人には理解できなくて当然なのですからwそういうものであるという認識があれば十分w
 もう一つは村で過ごした後、それぞれがそれぞれの時間に戻ったと思われるのですが、そうするとケンゾーの年齢が合わない点でしょうか。戻った時間が現代とするならば、37年後。そしてラストシーンでの主人公の年代を考えると更にそこから15年は経過していると思われます。そうすると青年団をしていた彼は60歳を超えている事に・・・?そこの辻褄が初見では理解できなかった所でしょうか。
 (後にパンフレットを見ると物語が始まる「現在」が2012年ではなく2001年であることがわかるが、小学生が11年も前に携帯を、しかも山の中で電波が届くとは思えないのでそこはどうかと思う。そして飛んだ時代も1975だと思っていたら1977年と数年見誤っていた。更に大人のユウタを大学生くらいとするならば戻ってからの経過年数は10年以内で納まりそう。)

 上記気になる点はありますが、それを含めても見所のある面白い作品でした。恐らく興行収入的には残念な結果になる作品ではないかと思われます。引き合いに出すのはどうかと思いますが、どうしても「マイマイ新子と千年の魔法」を思い出さずにいられません。作品の方向性は異なりますが、同時期に公開していた「ももへの手紙」は流石角川配給なだけあって宣伝も凄かっただけにこちらは恐らく安泰?だと思われるのですが、両方見た感想としては個人的には「虹色ほたる」の方が好みですね。この良作が埋もれてしまうのは惜しいですね。もし、未だ観れるという方、気になっているけど踏ん切りがつかないという方、是非観に行くことをお勧めします。

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