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2013.07.18

ネバー×エンド×ロール ~めぐる未来の記憶~

 大震災に見舞われて16年経過した札幌路が舞台のお話です。街の機能としては大分復興されるも未だ中心部を少し離れると広大な空き地が広がるそんな街。震災前と後で大きく異なるのは街を囲むように建っている巨大な、とても巨大な壁の存在。壁を行き来するには特別な許可を必要とし、何の目的で建造されているのかも、壁の外がどうなっているのかも一切不明。
 そして話の主人公は神童と呼ばれる勇夢、運動神経抜群な夏月、何も出来ないが壁の外への憧れだけは誰にも負けない駆、の15歳の少年少女たち。ある日その三人の真上に少女が閃光と共に舞い降りてくる。少女の名はこよみ。彼女は「未来」から来たというのだ。そして更に過去へ行くのだと。

 この物語の面白いと感じたところは全4章に分かれており1章から順に未来へ話が推移するにもかかわらず、こよみの過去へ遡っていく所でしょうか。そして複線の置き方がわかりやすくて非常に上手い。先を予測させつつもその予測を超える展開がまっているのも最近には無かったことなので新鮮ではありました。但し、あくまでも個人的には最後は完全に予測し得なかったラストではあったのですが、ハッピーエンド好きな私としては虚しさを感じずには居られませんでした。ただ、最後の章のお話すらも円環の歴史の一部なのだろうと思わせる描写があり、その辺を想像すると読み終えた後にこそ物語が膨らむという。

 ありきたりな物語に飽きたという方はちょっと読んでみるのもいいか知れません。

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