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2014.05.30

路地裏テアトロ

 川越にある古い映画館が舞台のお話で、存続を掛けてひと騒動起こすという内容です。
 まず、冒頭。明らかに女性に好意を向けられている主人公が素知らぬ振りをし続け、一緒に行った古びた映画館で働く学生に一目惚れ。その彼女を目当てに映画館でアルバイトを始めるという導入。シフト交代のたった30分話をする為だけに大学の講義も遅刻を繰り返す毎日。これほど共感できない主人公も珍しい。共感できないので特に冒頭部分は読んでいて不快。唯一の救いはその古びた映画館で働く容姿の可愛い女の子は高校生であり、映画が大好きであり、おじいちゃんの経営する古びた映画館が大好きであるということ。要するに主人公はただの悪い虫でしかないのです。

 物語が好転するのは(シナリオ的には事件が起きてピンチになるのだが、共感できない主人公に好感が持てるようになるという意味で)映画館を閉める事になり、存続の為に行動すると決めてからでしょうか。古い映画館は街の人々の思い出や記憶そのものであるという事を、ポスターを張らせて貰う為にお願いした商店街の人々から身をもって知るシーン。そして何より主人公の両親が出会い、初めてのデートの場所がその映画館であった事。もしかしたらこの映画館が無ければ自分は誕生することが無かったかもしれないという思いに至り、行動を起こそうと決めるシーンです。
 友人の力を借り、家族の力を借り、街の人々の力を借り、成し遂げた結果に達成感を感じる物語です。

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