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2014.10.18

ココロ・ドリップ ~自由が丘、カフェ六分儀で会いましょう~

 自由が丘にあるカフェ六分儀。情報分析を本職にしていたという謎の経歴を持つカフェ六分儀のマスターと、小説家を本業とし、暇なときはお店で執筆しているにもかかわらず腕の良いシェフ。そしてバイトの女子大生が働くお店でのお話。
 お店には贈り物棚というものがあり、様々な人々の贈り物が置かれている。その贈り物は自由に貰う事が出来るのだが、その代わりにソレと見合う物を代わりに贈り物としなければならないというシステムで、この贈り物を通して様々な人間ドラマが展開されるのである。

 1章、1.5章、2章、2.5章、3章からなる構成で、読み始めた感じでは情報分析と勘に優れたマスターがストーリー上に散りばめられた情報を元に推理し、問題を解決するという最近良くありがちな何処ぞの店主の推理物なのかな?といった印象でしかなかったのですが、大きく印象が変わったのが3章で、これまで物語の先導役だったアルバイトの女子大生である知磨の過去と、カフェ六分儀でバイトをしている理由などが突如明かされ、物語の雰囲気が大きく変わります。
 常に明るく振舞ってきた彼女だっただけに家柄の問題で幼い頃に両親が離婚させられ、母は10歳の時に亡くなり、馬の骨である父親の血を引いている忌み子として祖父母から愛されずに育ったというバックボーンはあまりにも鮮烈で、そのギャップに一気に物語に引き込まれます。そしてシフトに入った時だけ贈り物棚に置かれる母の形見のブローチ。そう、10歳の誕生日の時に偶然処分されずに知磨の手元に届いたメッセージカードを頼りに父親を探していたのです。
 物語はマスターの推理で父親が割り出され、会える算段が整うのですが、ある日中学生の女の子が知磨のもとへやってきて「家族をめちゃくちゃにしないで」と訴えてくることで知磨の心はボロボロになります。しかし3章に至るまで係わってきた人々が知磨の事情を知ってそれぞれ恩返しとばかりに支え、言葉をかけ、見守り、それぞれの方法で応援する件は気持ちが温かくなりますし、何よりそれを受けて立ち上がる知磨を応援したくなるのです。
 読み始めこそ期待していたものと大体合ってるけどなんか違う感は違った意味で満足感に変わったという印象でしょうか。

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